「インフラエンジニアの年収って、実際どれくらい?」——調べると「平均◯◯万円」という数字がたくさん出てきますが、サイトによって金額がバラバラで、結局よく分からなくなりますよね。
現役のネットワークエンジニアとして、正直に解説します。先に言ってしまうと、「平均年収」という数字を追いかけても、自分の年収の参考にはほとんどなりません。本当に大事なのは別のところにあります。私自身の生々しい数字も交えてお話しします。
- 年収が「平均」でなく「立ち位置(商流)」で決まる理由
- 280万スタートの原体験と昇給のリアル
- 年収が上がる人と伸び悩む人の差
結論:年収は「平均」ではなく「立ち位置」で決まる
結論から言います。インフラエンジニアの年収を決めるのは、平均額でも、単純なスキルの高さでもありません。「商流(しょうりゅう)のどこにいるか」と「どの工程を担っているか」です。
同じスキルを持っていても、立ち位置が違うだけで年収は100万〜200万円変わります。これは精神論ではなく、IT業界の構造的な事実です。まずは「平均年収」がいかに当てにならないか、というところから見ていきましょう。
「平均年収」がサイトごとにバラバラな理由
まず、ネット上の平均年収を並べてみると、面白いことが分かります。同じ「インフラエンジニアの平均年収」なのに、調べるサイトによってこれだけ違います。
- あるデータでは「約477万円」
- 別のデータでは「535万円」
- さらに別では「612万円」
- 中には「660万円」とするものも
477万〜660万まで、200万円近い開きがあります。これは、集計元のデータや対象にしている求人・人材層が、サイトごとに違うからです。多くは転職サービスが自社の登録データから出した数字なので、どうしても「自社の色」がついた平均になります。
つまり、「平均年収◯◯万円」という数字を、自分に当てはめても意味がないのです。大事なのは平均ではなく、自分が業界構造の中でどこに立っているか。次で説明します。
同じスキルでも年収が変わる「商流」の話
IT業界の案件は、お客さん(発注元)から、元請け→2次請け→3次請け……と仕事が流れていく「多重下請け構造」になっています。この商流のどこにいるかで、同じ作業をしていても取り分が変わります。
なぜ上流(元請けに近い側)ほど年収が高くなるのか。現役の感覚で言うと、理由はシンプルです。上流の工程ほど、難しく、責任も重いからです。
上流では、お客さんと直接やり取りし、利益やリスクを汲み取って見積もりを作り、プロジェクト全体に責任を持ちます。当然、求められる能力も高い。その難しさと責任の対価として、金額が大きくなりやすいわけです。逆に商流が下がるほど、間に入る会社それぞれがマージンを取るので、現場で手を動かすエンジニア個人に届く金額は物理的に少なくなります。
だから、「元請けに近いほど高度な能力が必要だが、その分だけ年収も上がる」という構造になっています。スキルを磨くのと同じくらい、「自分が商流のどこにいるか」を意識することが、年収を考えるうえで重要なんです。
私の原体験:280万スタート、昇給は年5,000円
ここで、私自身の生々しい話をします。今思えば、最初に入った会社は、なかなか酷い条件でした。
スタートの年収は280万円くらい。そして昇給が年5,000円ほど。単純計算すると、10年勤め上げても330万円です。世の中で言われる「平均477万円」には、何年いても届きません。
これが何を意味するか。年収ベースが低い会社で昇給・昇格を待っても、年収は大きく変わらないということです。当時の私のように、商流の下の方で、昇給の幅も小さい環境にいると、努力の方向が「現状維持」にしかなりません。平均年収のデータを眺めて一喜一憂するより、「自分が今いる環境はどうなのか」を直視するほうが、はるかに大事です。
年収が上がる人と、伸び悩む人の差
では、同じインフラエンジニアでも、年収が上がっていく人と、伸び悩む人は何が違うのか。現場で見てきた中で、差が出るポイントははっきりしています。
- ロジカルシンキングで冷静な判断ができる:感情でなく筋道で考えられる人は、上流の仕事を任されやすい。
- ちゃんと勉強し続けている:ネットワークの技術スキルも、人と関わるヒューマンスキルも、学び続けている人が伸びる。
- 人間関係・コネを持っている:意外と、いや、かなり大事なのがこれです。
特に最後の「コネ」は、きれいごと抜きで効きます。後述しますが、上流やクラウドといった高年収の領域に移れた人を見ていると、その多くが人とのつながりをきっかけにしています。技術力だけで黙々とやっていれば年収が上がる、という単純な世界ではないのが正直なところです。
上流・クラウドに移れた人の「3つのきっかけ」
実際に、年収の高い上流工程やクラウド領域に移っていった人たちを見てきて、そのきっかけはだいたい次の3つに集約されます。
- 新卒で最初から良いポジションに入れた:スタート地点が恵まれていたパターン。
- コネで引き上げられた:出向先の人に気に入られて拾われる、など人間関係きっかけ。
- 転職した:今の環境では頭打ちと判断し、自分から動いたパターン。
新卒のスタートは、もう変えられません。コネも、狙って作れるとは限らない。となると、多くの人にとって最も再現性のある一手は「転職」です。今いる場所で年収が上がらないなら、商流の上の方にいる会社へ移る。これが、年収ベースそのものを引き上げる、一番現実的な方法です。
年収を上げたい人への、現実的な一手
ここまでをまとめると、年収を上げる現実解は2つです。「コネに頼る」か「転職する」か。
コネがあるなら、それを活かすのが一番早い。でも、誰もが都合よくコネを持っているわけではありません。その場合は、まず転職エージェントに相談して、自分の市場価値を確かめてみるのが現実的な第一歩です。今の自分が、商流のどのあたりで、いくらで評価されるのか。それを知るだけでも、次の動き方が見えてきます。
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すでに実務経験を積んできた(目安2年以上)方で、「今の会社では年収が頭打ちだ」と感じているなら、ITエンジニア専門の転職エージェントTechGo(テックゴー)に相談してみるのも一手です。模擬面接を回数の制限なく受けられるなど面接対策が手厚く、年収アップや上流・大型案件を狙う経験者の支援を得意としています。まずは自分の市場価値を客観的に知るところから始められます。
※実務経験2年以上のエンジニア向けのサービスです。未経験・学生の方は対象外となる場合があります。
まとめ:平均額より「自分の立ち位置」を見よう
- ネット上の平均年収は477万〜660万とバラバラ。自分に当てはめる意味は薄い。
- 年収を決めるのは「商流のどこにいるか」と「どの工程か」。上流ほど能力と責任が要るが、年収も上がる。
- 私自身は280万スタート・昇給年5,000円。低いベースの会社では昇給を待っても変わらない。
- 年収が上がる人は、ロジカルな判断・勉強の継続・ヒューマンスキル・コネを持っている。
- 上流に移るきっかけは「新卒・コネ・転職」。再現性が高いのは転職。
- 現実解はコネか転職。コネがなければ、まず転職エージェントで市場価値を確かめる。
インフラエンジニアの年収は、平均額を眺めても上がりません。大事なのは、自分が今どの立ち位置にいて、そこから上に動けるかどうかです。今の環境で頭打ちを感じているなら、まず自分の市場価値を知るところから始めてみてください。


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