CCNAの試験を受けたあと、あるいはこれから受ける前に「スコアレポートって何が書いてあるの?」「点数は出るの?」「pendingって表示されたけど大丈夫?」と気になっている方は多いと思います。
結論から言うと、現在のCCNA(200-301)のスコアレポートは、数年前とはかなり見え方が変わっています。かつては1000点満点の点数が表示されていましたが、近年は詳細な点数が表示されず、分野(セクション)ごとの正答率で示される形が主流になったと報告されています。さらに、結果がその場で確定せず「pending(保留)」と表示されるケースも増えています。
この記事では、現役のネットワークエンジニアの視点で、現行スコアレポートで「何がわかって・何がわからないのか」、そして落ちてしまったときにスコアレポートをどう次の一手に変えるかまでを整理します。合格点や合格率といったCisco非公開の数値は断定せず、事実にもとづいて解説します。
CCNAのスコアレポートとは
スコアレポートとは、CCNA試験の結果(合否と分野別の出来)を示す成績表のことです。大きく分けて2種類あります。
- 紙のスコアレポート:試験会場(ピアソンVUEのテストセンター)で、試験終了後に受け取れる印刷物です。
- オンラインのスコアレポート:Ciscoの認定トラッキングシステム(Cisco Certification Tracking System)にログインして確認できるものです。試験後、反映まで時間がかかる場合があります。
受験直後に手元で確認したいなら紙、あとから見返したい・証跡として残したいならオンライン、という使い分けになります。
スコアレポートで「わかること」「わからないこと」
ここが多くの人のつまずくポイントです。現行のスコアレポートは、昔と比べて「わかること」が減っています。
わかること
- 合否(Pass / Fail):合格か不合格かは明確に表示されます。
- 分野(セクション)別の正答率:「ネットワークの基礎」「ネットワークアクセス」「IPコネクティビティ」「IPサービス」「セキュリティの基礎」「自動化とプログラマビリティ」といった分野ごとの出来が、正答率やバーグラフの形で示されます。どの分野が弱かったかを把握できます。
わからないこと
- 詳細な合計点:以前は「○○点/1000点」という総合点が出ていましたが、近年は詳細な点数が表示されない形になったと報告されています。
- 合格点・合格ライン:何点で合格なのか、正答率何%で合格なのかはCiscoが公表していません。ネット上では「825点」「正答率75%前後」などの数字が出回っていますが、これらは受験者の推測であり公式な基準ではありません。この記事でも断定は避けます。
- 問題ごとの正誤:どの問題を間違えたか、といった個別の内訳まではわかりません。
つまり現行のスコアレポートで実務的に意味があるのは、合否と「分野別の正答率」の2つです。特に後者は、落ちたときの立て直しに直結する唯一の手がかりになります。詳しくは後半で解説します。
【図解】分野別正答率の見方
スコアレポートの分野別正答率は、おおよそ次のようなイメージで表示されます(下図はサンプルです。実際の表示はタイミングや仕様変更で変わる場合があります)。
【スコアレポート サンプルイメージ】 結果:FAIL ネットワークの基礎 ██████████░░ 80% ネットワークアクセス ████████░░░░ 65% IPコネクティビティ █████░░░░░░░ 45% ← 弱点 IPサービス ███████░░░░░ 60% セキュリティの基礎 █████████░░░ 75% 自動化とプログラマビリティ ████░░░░░░░░ 40% ← 弱点
このように、バーが短い(正答率が低い)分野が自分の弱点です。合否だけを見て一喜一憂するのではなく、どの分野で崩れたのかを必ず確認することが、次につながる見方です。
「pending(保留)」と表示されたら
試験を終えたのに、結果が「pending(保留)」と表示され、その場で合否が確定しないことがあります。2023年ごろから、この保留表示が増えているという報告が多く見られます。
pendingが出ると「落ちたのでは」と不安になりますが、これは採点処理などの都合で結果確定が後ろにずれているケースが多く、翌日以降に確定するのが一般的とされています。pending=不合格ではありません(もちろん、pending=合格でもありません。あくまで「確定待ち」です)。
現役の立場からひとつだけ言えるのは、pendingの間にできることは何もないということです。何度もトラッキングシステムを更新しても結果は変わりません。確定の連絡を待ちつつ、もし不合格だった場合に備えて弱点分野を軽く見直しておく——それが、待ち時間の一番健全な使い方です。
スコアレポートの確認方法(オンライン)
オンラインでスコアレポートを確認する大まかな流れは次のとおりです。
- Ciscoの認定トラッキングシステムにアクセスし、試験申込時に使ったアカウントでログインする。
- 自分の試験履歴(Exam History)から、該当する受験回を選ぶ。
- スコアレポート(Score Report)を表示・ダウンロードする。
試験直後は反映されていないこともあるため、その場合は時間をおいて再度確認してください。ログインに使うIDと試験申込時のIDが食い違っていると正しく表示されないことがあるので、アカウントは受験前に一本化しておくと安心です。
不合格だったときの「スコアレポートの活かし方」
ここが、この記事で一番伝えたいところです。落ちたときのスコアレポートは、落ち込むための紙ではなく、次に受かるための設計図です。
やることはシンプルで、正答率が低かった分野から順に潰すだけです。全分野をやり直す時間はもったいないので、正答率50%を切っているような分野に学習時間を寄せます。CCNAは分野ごとの出題比率が決まっているため、比率の高い分野(ネットワークアクセスやIPコネクティビティなど)が弱点になっている場合は、そこを直すだけで合否が動きます。
正直に書いておくと、私自身がCCNAを受けたのは制度が今と違う時代で、当時は点数がはっきり出て、結果もその場で「不合格」とわかりました。分野別の内訳は出ていたものの、私は全体的に、特に後半の分野が崩れていました。かなりショックを受けましたが、そこからスクールに通って弱点を集中的に埋め、1か月かからずに再受験して合格しました。
制度もスコアレポートの見え方も当時とは変わっていますが、「弱い分野をスコアレポートで特定して、そこに絞って立て直す」という本質は今も同じです。落ちても、正しく弱点を読めば立て直しは十分に間に合います。
弱点分野の潰し方や、問題演習の教材選びについては、CCNAの黒本の使い方の記事や独学の進め方の記事も参考にしてください。
落ちてしまったあとの具体的な立て直し方は、CCNAに落ちたときの再受験と立て直しの記事で詳しく解説しています。
現役エンジニアからひとこと
スコアレポートは、合格ならうれしい紙、不合格なら悔しい紙ですが、どちらにしても大事なのは「そのあとどう動くか」です。合格しても、正答率が低かった分野は現場で実際に弱点として出ます。不合格でも、弱点がはっきり見えているなら立て直しは早い。スコアレポートは、その入口にすぎません。
ちなみに私自身も、この先あらためて現行のCCNA(200-301)を受け直そうと考えています。そのときは、今のスコアレポートが実際どう表示されるのかを実物で確認して、この記事に追記する予定です。
まとめ
- 現行CCNAのスコアレポートでわかるのは主に合否と分野別の正答率。詳細な点数は表示されない形が主流。
- 合格点・合格ライン・合格率はCisco非公開。出回っている数字は推測なので鵜呑みにしない。
- pendingは確定待ちで、不合格を意味しない。待つしかないので、その間は弱点の見直しに使う。
- 落ちたら、正答率の低い分野から潰す。弱点が見えていれば立て直しは早い。
受験料や難易度、合格率の考え方については、CCNAの受験料の記事、難易度の記事、合格率の記事もあわせてご覧ください。


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